CAPSULE

我々は太古より、この世界を数式や地図などの平面により認識する術を持っている。最初は小さな地域からやがて地球全体を覆い、さらには遥か彼方の広がりへと手を伸ばしていった歴史を持ち、それは現在も続いている。その功績により、人間のある種の限界を超えた世界を説明することが可能となりつつある。それは、美しくもシンプルで奥深い世界の探求方法であると思う。しかしその均衡のとれた美しさゆえか同時にその足元は常に不安定である。どこからともなく見えないエフェクトが連続したいまの世界に絵画はどう存在していくのか、わたしは知りたい。

盆子原 彩　Bonkohara Aya
1990年　広島県生まれ
2017年　京都造形芸術大学大学位N芸術表現専攻ペインティング領域修了
主な展示に『群馬青年ビエンナーレ 2017』グループ展/群馬県立近代美術館、『Pieces of the circuit』個展/青春画廊（京都）などがある。